■ 月不見の池(つきみずのいけ)について

上信越高原国立公園の主峰火打山をのぞむ景勝の地・早川郷。南南東にそびえる山々(烏帽子、阿弥陀山、等)の谷間から流れ出た伏流水が湧き出てできたもので、春、雪が解け四月も下旬の頃になると満水となる小さな池です。
ほとりには高さ80メートルもの巨岩が立ち、池のまわりのみならずこの地域一帯に奇岩怪岩が点在しています。これらは太古の昔、乗鞍岳、駒ケ岳、烏帽子岳、等が形成された新生代の洪積世/前期から沖積世にかけての隆起時代に、火山活動等による副産物として生まれたものだといわれています。
藤の名所としても有名で、五月下旬からと六月上旬にかけては、空を覆うほどたくさんの花が咲き乱れます。
なお、この池は昔「清水池(しょうずいけ)」と呼ばれ、田植えが一段落ついた夜には村人たちが集まって、酒を酌み交わしていました。

美しい藤は、そのつるや枝が水面にまで届き、
あたり一面の藤の花が夜空を覆い、
美しい月を美しい藤が隠してしまう。


そんな様子を見続けてきた土地の人々が、いつの時からかこの池(清水池)のことを、月の見えない池「月不見の池」(つきみずのいけ)と呼ぶようになったと言われてます。

源泉を「月不見の池」と同じくする伏流水を仕込水に使用し、越後杜氏が仕込みます。滑らかな口あたりのよさと、風雅な名称に見合った繊細な呑み口が持ち味です。

■ 奴奈川姫(ぬながわひめ)について

古代この糸魚川の地は、奴奈川姫という美しく賢い女王が治めていました。奴奈川姫の「ヌナ」は古語で”玉を瓊”ということから、特産の翡翠を司る玉の川の女神とも、酒造りの名人とも伝えられています。古事記には、遙か出雲の国からやってきた大国主命とのロマンスも描かれています。
ヒスイのごとくまろやかな「奴奈姫」はこの女王にちなんで命名されました。
やわらかな酒質の奥に諸々の味わいを忍ばせる、新潟の純米酒の中では趣きを異にする存在です。

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